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2014.07.28

沖縄県中央卸売市場の果物の取扱い状況 2013年4月〜2014年3月


今回は沖縄県中央卸売市場における主要な果物(島マンゴー、パッションフルーツ、アテモヤ、ドラゴンフルーツ)の取扱い状況を紹介します。


■データの取得元
沖縄県中央卸売市場さんのホームページよりダウンロードした果実の市況情報(2014年 kajitu7-26,xls)の「過去の取扱い状況」シートのデータを元にグラフ化したものです。


まず初めに各果物の近年の取引量から見てみます。
2014年 沖縄県中央卸売市場 取引量


前年度の考察と同様に島マンゴーの取引量が他作物に比べて多いため、図2のようにパッションフルーツ、アテモヤ、ドラゴンフルーツのみのグラフも作ってみました。

全般的に平成23年頃からの減少傾向がおさまり、横ばい、または、微増しています。

アテモヤについては、4,873kg(平成24年度)→ 12,480(平成25年度)と大幅に増えていますが、これは、平成24年度は台風で大きな被害を受けたためで、平成25年度は例年に近い取扱量に戻ったものと思います。


次に平均単価について見てみます。
2014年 沖縄県中央卸売市場 平均単価

平均単価は全般的に少し安値になっています。
供給量(取扱量)が増えた分、少しセリ値が下がったようです。

アテモヤについては、2,135円(平成24年度)→ 1,416円(平成25年度)と大幅に下落しましたが、平成24年度は供給量(取扱量)が極端に少なかったため高騰し、平成25年度はほぼ例年並みのセリ値に戻ったものと思います。


次に取引金額について見てみます。
2014年 沖縄県中央卸売市場 取引金額

全般的に平成20年頃から続いた取扱い金額(市場規模)の減少傾向がやっとおさまってきたかな、という印象です。

パッションフルーツは2年連続で高い取扱い金額(市場)を維持しており、人気の回復、または、新たな市場を獲得したのかな、と思います。

アテモヤも例年に近い取扱い金額(市場規模)を回復したようです。

現状、アテモヤは他のフルーツと比較しても台風被害に大きく影響されている(平成24年度)ようなので、台風対策を講じる必要があります。
台風被害が大きな原因として、露地栽培している農家が多いことが考えられます。
アテモヤは基本的には害虫被害が少なく、露地でも栽培可能だと考えられてきたからです。
しかし、近年になって頻発する大型台風の被害を受けて、栽培施設の導入、防風林や防風ネットの設置、低木栽培などの対策が必要になってきていると考えます。
防風対策をすることによって果実の擦れ傷をおさえて品質の向上も図れると思います。

中村果樹園でも今年(平成26年度)からネットハウス施設を新たに建設したので、近いうちに本ブログで紹介します。
安定供給、品質向上を続けることでアテモヤの認知度の上昇に貢献していきたいです!


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